~2024年5月30日から2024年8月20日までのヨーロッパ周辺青春旅行記~
コブレンツには、5月31日(金)、6月2日(日)~6月5日(水)の1泊飛んで3泊4日滞在しました。(6月1日はコブレンツを起点にニュルブルクリンクへ24時間耐久レースを見に行ったために飛び石のような滞在をしています。)
2024年5月31日-6月1日(1泊2日) @sander Hotel個人評価★★
sander Hotel
公式サイト:sander-hotel.com
ドイツ到着後、1泊目の宿はコブレンツにある「sander Hotel」でした。このホテルは、観光案内所で紹介してもらったもので、その足で直接フロントに向かい、当日予約をしました。
旅行初日ということもあり、宿探しにアプリを使うという発想に至らず、観光案内所のおすすめをそのまま頼った結果、お値段は少々高めでした。案内所では「当日泊まれるのはこのホテルともう一軒だけ」と言われ、焦って予約をしたのですが、実際にはアプリを活用すればもっとリーズナブルな宿も見つけられたと思います。ただし、観光案内所で紹介された宿は公認の信頼できる選択肢であることは間違いありません。
金額:€168.15(約28,630円 €1=170.27円)
予約した部屋はフロント横のガラスドアを入ってすぐの002号室だったのですが、扉が大きいのと、窓を開けたらすぐにテラス席があります。「これは…途中から宿泊用の部屋のリフォームしたのでは?」との疑惑がわきます。
朝食は別料金だったため、翌朝早く出発する予定だった私は朝食なしの素泊まりを選びました。初日から驚いたのは、朝食の料金が別途2000円~3000円もすること。そしてもう一つ、ドイツのホテルには電気ケトルや無料のカフェセットが常備されていないという事実!
これまでイギリス旅行をメインにしてきた私にとって、これはかなりのカルチャーショックでした。イギリスではどんな安宿でも、電気ケトルとともにインスタントコーヒーのスティック・コーヒーフレッシュやティーバック、わらには小さなビスケットまでがセットで無料提供されています。そんな慣習を当然と思っていた私は、電気ケトルが部屋にあるだろうと信じて疑わず、日本からお味噌汁やルイボスティーを持参していたのですが…想定外の展開です。
また、窓を開けてすぐのテラス席についてですが、夜に使用されている様子がなく、翌朝も誰も利用している気配がありませんでした。そのため、もしかするとそこ自体あまり使われていないのかもしれません。ただ、この部屋全体の広さや雰囲気に妙な違和感があり、もともとは業務用の部屋だったのでは?という疑念が益々膨らむばかりでした。
用途不明
たどってみるけど用途不明
用途不明
今思えば、もしかして換気扇??
ということでドイツ初日の宿「sander Hotel」は、シャワーもトイレも広いというよりは空間があり過ぎる!もし、かつて倉庫だった場所などを宿泊用にリフォームしたのであれば、冬は寒いのかもと思いました。(勝手な想像です)
ベッド周辺のスペースが広いのは荷物整理に良かったのですが、落ち着かないバスルームの広さと、テラス席と部屋に仕切りもない事由が過ぎるので個人評価★×2つです。他の部屋だと一般的にイメージするホテルの可能性もあるのでこの部屋の個人的評価がということで。
2024年6月2日-6月3日(1泊2日) @Trip Inn Hotel Hamm個人評価★★★★★
Trip Inn Hotel Hamm
公式サイト:tripinn-hotels.com
このホテルは以前別の記事で書いているので詳しくは「参考記事」を見ていただければと思います。
こちらは家族経営のホテルで、部屋にはウェルカムハリボーが置いてありました。それだけでなんだか優しい気持ちになりました。部屋には冷蔵庫もあり、部屋の中は寝室とバスルームの間に廊下のようなスペースがあり広々としていました。こちらでは有料の朝食も食べ、ハムやチーズの種類が豊富だったこともあり個人評価は★×5つです。
金額:€64.10(約10,939円 €1=170.65円)
2024年6月3日-6月6日(3泊4日) @Privatzimmer im Apartment – Apple TV Netflix個人評価★★★★★
Privatzimmer im Apartment – Apple TV Netflix
予約サイト:airpaz.com
洗濯機がある宿を探していたため、この宿を予約しました。個人が貸し出す宿泊施設を利用するのは初めての経験だったのですが、当初、Airbnbのような個人運営の宿泊施設には、安全面で少し躊躇していました。しかし、Booking.comでは個人運営の民泊施設も普通に掲載されており、物価高と円安のダブルパンチを受けていたこともあって、「背に腹は代えられない」と思い切ってこちらの宿を選びました。民泊初体験です。
予約が確定すると、宿泊施設から動画のリンクとPDFが送られてきました。動画は最寄り駅(コブレンツ)から宿までの道順を案内するもので、PDFはアクセス方法、鍵の受け取り場所と暗証番号、ゴミ出しのルールなどが詳しく説明された全8ページのカラー資料でした。この資料はとても分かりやすく、打擲時に道に迷うことも、鍵の場所が分からないということもありませんでした。
鍵の受け渡しは、日本で「電柱に謎の黒い鍵付きボックスが設置されている」というニュースを見て思い出したのですが、まさにその方法ででした。指定の場所にあるボックスから暗証番号で鍵を取り出す仕組みで、宿のオーナーとは一度も対面せずく、やり取りは全てWhatsApp(ヨーロッパで一般的なチャットアプリ)を使っていました。
金額:€119.70(約20,427円 €1=170.65円)
※1泊約6,809円×3泊
この宿は、駅から徒歩15分ほどの閑静な住宅街にあるシェアルームの1室でした。Booking.comの口コミにもある通り、宿までの道中には山道の長い坂道があり、特に到着時にスーツケースを押しながら上るのは大変でした。ただ、その点を除けば、部屋の広さ、キッチン用品、冷蔵庫、洗濯機&乾燥機(有料)、バスルーム、どれをとっても満足のいくものでした。部屋は土足禁止で、特に気に入ったのは、部屋に備え付けの机とモニターです。私はPCを持参して作業をすることがあったのですが、この披露目の机とモニターのおかげでとても快適に作業ができました。モニターでは、ネットフリックスなどのネットTVも見られるし、Free Wifiの速度も快適なので、部屋にいるときはYoutubeを見たりしました。周囲は住宅街のため非常に静かで、朝には小鳥のさえずりが聞こえたこともあります。「夜22時~朝6時まではお静かに」というルールがあるため、夜も静かで、私が宿泊した3日間は隣のシャアルームメイトが不在だったこともあり物音もなく、キッチン、バスルームも独占状態で利用しました。
チェックインは通常15時からでしたが、スーツケースを先に預けられるか相談したところ、「掃除中だけど13時に来ても大丈夫」と快諾していき、早めにチェックインすることができました。前日に宿泊していたTrip Inn Hotel Hummからこちらの宿までは徒歩約25分。11時にホテルをチェックアウトした後、コブレンツ駅内の売店を見て時間をつぶし、13時に宿へ向かいました。到着すると、掃除をしていたスタッフ(オーナーさん?)のお兄さんがいて、話しかけてみると私の予約した部屋はすでに準備が整っているとのこと。すぐに入室させてもらえました。「掃除中だから、なんでも聞いてね」と声をかけてくれたので、冷蔵庫や洗濯機、寒い時のヒーターの使い方などを指さし点検のように教えてもらいました。実際、部屋に戻ってから分からないことが出てくる度にお兄さんのところへ行って確認しましたが、嫌な顔ひとつせず、とても親切に対応して下さり、感謝しかありません。なんせ私は初めての民泊だったため、ホテルのようにフロントに問い合わせる形ではなく、設備について事前に念入りに確認できたのは安心でした。この宿泊施設では貸し出されている部屋は1室のみのようで、シェアルームということもあり、キッチンやバスルームなどは毎日掃除されており、とても綺麗でした。
ちなみにキッチンにあった洗濯機がSHARP製だったので親近感がわきましたが、日本でもコインランドリー以外ではドラム式の洗濯機をほとんど使った経験が無く、操作方法や使用後の手入れについてお兄さんに教えてもらえたのは本当に助かりました。
洗濯機は€2.00、乾燥機は€1.00(だったと思います)で現金払いでした。持ち合わせの現金が€5.00しかなかったため、お兄さんに相談すると、その場で手渡しの支払いに対応してくれました。そのため、備え付けの料金箱には結局お金を入れることはなかったです。
この時、日本のコインランドリーと比べても良心的な価格設定だなと思っていたのですが、この後に宿泊し別の宿では、洗濯機と乾燥機が無料で利用できるところもあったので、「個人経営の宿泊施設でも、それぞれ独自の料金設定があるんだな」と実感しました。
ちなみに、この宿は周辺と比較しても宿泊料金が非常にリーズナブルでした。洗濯機やミニバーといった追加サービスを利用する人には別料金で対応する、というスタンスなのかも知れません。宿泊料金を抑えつつ必要なサービスを提供する仕組みは合理的だなと思います。
クラッカーとオニオンペースト
ということで、人生初の民泊体験となったコブレンツの宿泊。トレジャーハンターのように地図を片手に鍵を探すところから始まった滞在でしたが、部屋は広々としていて清潔感があり、周辺はとても静か。調理器具や食器も揃っていて、洗濯機と乾燥機まで利用できるのにリーズナブルな価格設定なので個人評価は★×5つです。
今回このブログを書くにあたって再度予約サイトでこの宿を検索したのですが、現在は宿泊予約の取り扱いがないようです。一時的に休止しているのか、オーナーが自ら住む部屋にしたのか、またはオーナーが変わったのか、その状況はわからないですが、もし民泊運営が続けられているのであれば、コブレンツで数泊するにはとてもお勧めの宿だと思います。
1点だけ困惑したのは、宿泊後にホテルから「レビューを書いてほしい」という督促メッセージが何度も届きました。レビューが集客に役立つのは理解できますし、オーナーさんの気持ちも分かるのですが、他の宿泊施設では通常2~3回程度のお願いで終わることが多いのに対し、こちらは少ししつこいと感じるほどでした。適度な頻度でお願いしてもらえたら、もっと好印象だたかも知れません。
おまけ
こちらの宿へ向かう途中、つまり駅と宿の間に「Rheinisches Fastnachtsmuseum(ライン カーニバル博物館)」があります。この博物館は、1996年にエーレンブライトシュタイン要塞でライン地方のカーニバルに関する特別展示が開催されたことがきっかけで設立されました。その後、コブレンツカーニバル協会のメンバーである地元のカーニバル愛好家たちが、展示を引き継ぐ形で本格的な博物館設立に向けて動き出しました。
博物館の設立場所には、コブレンツ周辺に点在するプロイセン時代の要塞施設の一部、コンスタンティヌス要塞の喉塔が選べれました。これはスポンサーが内装工事や調度品を提供することを条件に、施設の一部がカーニバル博物館として改修される形で実現したものです。
2001年に改修工事が完了し、現在の博物館は広さ約350平方メートルの広さを持つ2階建ての常設施設として公開されています。館内では、ライン地方の重要な伝統行事であるカーニバルの起源やその歴史的背景、さまざまな形式について詳しく展示されています。
出典:WIKIPEDIA:ラインカーニバル博物館
コブレンツ関連ギャラリーとまとめ
左手がコインロッカー
日本と違ってカフェ作ってから支払い
ニュルブルクリンクに行く手段として選んだコブレンツの滞在でしたが、歴史的に重要な場所でもあり、思いがけず充実した観光が楽しめました。ドイツ到着後2日目、ニュルブルクリンクの24時間耐久レースに向かうため、駅構内のロッカーにスーツケースを預けることにしましが、ロッカーがコイン式だったため、手持ちの硬貨が不足。そこで、すぐ目の前のパン屋さんで€2.00のお釣りが出るように、プレッツェル、苺クロワッサン、カフェラテを購入しました。
このパン屋さんが大当たりで、特にプレッツェルは間に挟まれたバターとネギが絶妙で、この和風な感じがたまらなく美味しく、コブレンツで2回、シュツガルトで1回リピートしました。苺のクロワッサンも秀逸で、カスタード、苺、バナナが控えめな甘さのハーモニーを醸し出していて、こちらも最高に美味しかったです。今でも思い出しただけで、また食べたい…。
パン屋さんでは、カフェマシーンがあるものの、支払い方法が分からず悩みました。日本のコンビニだと、お金を払った後に空のカップを受け取ってセルフで注ぐんですけどね。勝手が違う感じにカフェマシーンの前で戸惑っていると、店員さんが優しく声をかけてくれました。そして「カフェを入れた後にパンと一緒にレジで会計をする」と丁寧に教えてくれ、さらにカフェマシーンに紙コップのセットまでしてくれました。優しい。
コブレンツで出会った人たちは皆親切で、言葉の壁と越えた温かい交流がとても印象的でした。この経験を通じて、私も日本に帰国したら、凝っていそうな旅行者を見かけたときには声をかけたり手助けしたりと、普段から周囲に目を向けることを心掛けたいと思いました。(海外到着からわずか2~3日でこんなにも影響を受けるピュアな自分)
まだまだ旅ははじまったばかり。これから沢山の体験が待っています。
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